
悪いものが、来ませんように (角川文庫)
芦沢 央
KADOKAWA / 2016-08-25
累計読者数6
平均ハイライト数 11件/人
推定読了時間 約3時間42分
star総合評価 28/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
人間関係って、表向きは穏やかでも、内側では「本当はどう思ってるんだろう」とか「自分の選択は正しかったのか」とか、じわじわ効いてくる不安がありますよね。家族となると、なおさら逃げ場がなくて、昔の自分まで引っ張り出されるような感覚になることもあります。僕も読んでいて、他人事のようでいて妙に自分の心の奥に触れてくる瞬間がありました。 『悪いものが、来ませんように』が効くのは、そういう“言葉にしづらい揺れ”を、登場人物たちの関係や行動の細部から掬い上げてくれるところです。たとえば、母親に反発しながらもどこかで似ていく感覚とか、家族の誰かのために「わかっているふり」をしてしまう場面とか、読者が保存している抜粋のほとんどが、感情の揺れが一瞬あらわになるシーンです。事件や秘密の緊張感もあるのに、読んでいると自分自身の「家族の中での役割」や「無意識の我慢」が浮かび上がってくるんですよね。 特に、親子の距離感にモヤモヤしてきた人には刺さると思います。理想の母親像を追いながら、気づけば自分の娘にも同じ力をかけてしまう。その瞬間に立ち止まらざるを得ない感覚を、この本は物語として返してきます。事件の真相を追う以上に、自分の内側のどこが痛んでいるのかがわかってしまう、そんな読み味でした。 家族のことで「正しさよりも感情が勝ってしまう瞬間」を経験したことがある人には、特に沁みるはずです。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの100%が集中しています。
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出版社による紹介
自分の娘への強い愛情を抱える奈津子。助産院の事務をしながら、不妊と夫の浮気に悩む紗英。二人の異常な密着が恐ろしい事件を呼ぶ。「最後まで読んだら、絶対もう一度読み返したくなる」話題作、ついに文庫化!
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