
春にして君を離れ (クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー and 中村 妙子
早川書房 / 1973-01-01
累計読者数23
平均ハイライト数 13.3件/人
推定読了時間 約3時間16分
star総合評価 50/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
家族のことや、長く続いてきた関係のことって、ふとした瞬間に「これって本当はどうだったんだろう」と立ち止まることがありますよね。自分は善意でやってきたつもりでも、相手にとっては重さになっていたかもしれない。その可能性に気づくと、じわっと胸がざわつきます。 『春にして君を離れ』が刺さるのは、まさにその“ざわつき”を避けずに直視させてくるところだと思います。親として、配偶者として、あるいは誰かを愛する者として、自分はどんなふるまいをしてきたのか。相手の人生の自由をどれだけ尊重できていたのか。この本は、きれいごとではなく、関係の裏側で起きていたかもしれない力の偏りを具体的な場面で突きつけてきます。特に「愛していたのに奪ってしまったものがある」という気づきは、読んでいて痛いほどでした。 同時に、人はみんな揺れながら生きていて、明るさを怖がる人もいれば、暗さに迷う人もいる。でも苦しさの種類は違っても、そこに優劣はないし、どちらかだけが強いわけでもない。その視点の変化が、この物語をただの反省の書にせず、読後に少しだけ前を向ける空気を残してくれます。 過去の関係を振り返るとき、何となく胸がつかえる人や、「善意のつもり」でやってきたことに自信が持てなくなる瞬間がある人には、特に静かに効く本だと思います。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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出版社による紹介
優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバクダードからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる......女の愛の迷いを冷たく見すえ、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。
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