
高い城の男
フィリップ・K・ディック and 浅倉久志
累計読者数10
平均ハイライト数 23.1件/人
star総合評価 65/100
trending_up後半加速型
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この本について
最近、世界の見え方がぐらつく瞬間が続くな…という人、多い気がします。仕事でも人間関係でも、「自分は正しいと思っているけど、本当はただビビっているだけじゃないか」とか、「他人の価値観に巻き込まれているだけかも」とか。頭では整理したいのに、感情が追いつかないあの感じです。 『高い城の男』を読んでいると、その揺れそのものを物語の中で追体験することになります。民族や名誉のような抽象概念に人が飲み込まれていく怖さもあれば、ベーコンエッグの匂いみたいな生活の手触りが急に孤独と結びついたり、自分の中の弱さや欲望を目の前に突きつけられたりします。登場人物たちは誰も“かっこよく”立ち回れないまま、それでも生きるために判断し続ける。その不安定さに、自分の躊躇がすこし許される感じがあるんです。 特に効いたのは、世界の大きな物語に巻き込まれながらも、小さな行動でしか前に進めない人たちの姿でした。狂気と正気の境界を探る独白や、「道」と呼ばれる不可解な流れに揺さぶられる場面を読むと、“正解がない状況でどう足を動かすか”に意識が向きます。大きな意志より、その瞬間の選択の積み重ねのほうが現実的なんだと気づかされます。 正しさと不安のあいだで足踏みしている人に、じわっと刺さる本です。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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