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ファミレス 下 (角川文庫)

ファミレス 下 (角川文庫)

重松 清

KADOKAWA / 2016-05-25

累計読者数3
平均ハイライト数 10件/人
推定読了時間 約3時間46分
star総合評価 52/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 50%

この本について

家族のことを思うと、つい頑張りすぎてしまうときがありますよね。自分では「良かれ」と思っていても、気づけば空回りしていたり、相手との距離がうまく取れなかったり。年齢を重ねるほど、どこまで背負えばよくて、どこから手放せばいいのか、その加減がわからなくなる瞬間が増える気がします。 『ファミレス 下』を読んでいて感じたのは、作者がそこをやさしく、でも誤魔化さずに描いていることでした。家族をサウナにたとえて「熱さに耐えることが偉いわけじゃない」と言う場面は、無理を美徳にしがちな人には痛いほど刺さりますし、「生活」と「人生」を分けて考えるひなたちゃんの言葉は、目の前のやりくりに追われていると忘れがちな視点を思い出させてくれます。さらに、五十代の登場人物が“遠く”より“手元”を見るようになる描写は、人生の後半をどう歩くか迷っている人にじんわり効いてきます。 特別な何かを教えてくれるというより、登場人物たちが迷ったり立ち止まったりしながら、自分の核を確かめようとする姿に、自分の生活がそっと重なるんですよね。家族との距離の取り方、言葉の使い方、怒りや悲しみの扱い方…どれもきれいごとじゃないリアルさがあって、読みながら「ああ、そういうことか」と小さく姿勢を直したくなる場面がいくつもありました。 家族に関して「頑張りすぎてしまう人」や、「正しさより優しさの加減で悩んでいる人」に、とても静かに届く一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

中学校教師の宮本陽平が見つけた離婚届には、妻・美代子の署名が入っていた。 彼女に問いただすこともできずに途方に暮れる陽平。 そして料理仲間の一博の家では、料理講師のエリカとその臨月の娘がなぜか居候。 陽平と、幼なじみの康文も巻き込んだ出産騒動に。 50歳前後のオヤジ3人それぞれの奮闘の行方は——? 「メシをつくって食べること」を横軸に描き出す、夫婦、家族、友情。 人生の滋味がぎゅっと詰まったおいしい物語。 ●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作
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