
暇力: 50人企業の経営者が実践する一番「ユルい」令和の働き方
松本毅史
けやき出版 / 20221130
この本について
最近、働き方についての相談をよくもらいます。チームは動いているのに自分だけが常に忙しくて、判断も雑になりがち。周りの変化に合わせたい気持ちはあるのに、昔の成功体験や「こうあるべき」に縛られてしまう。頭では分かっているのに、手放すのが怖いんですよね。僕もずっとそのタイプでした。 松本さんの『暇力』が面白いのは、「もっと頑張る」ではなく「力を抜く側」に発想を切り替えるところなんです。例えば、情報や働き方が完全にデジタル化した今、会社が硬直しているほど置いていかれるという指摘は痛いほど分かりました。組織を器として環境に合わせて変える方が自然だし、そのためには経営者自身が余白を持って考える時間を取り戻す必要がある。けれど、その余白を“学び”で埋めないでいいというのがまた新しい視点なんですよね。 もう一つ刺さったのが、社員に理想を求めすぎるとかえって受動的になる、という話。福利厚生を増やすほど要求が強まり、スローガンを掲げるほど現場が窮屈になる。僕も同じ失敗をしていたので、読んでいて思わず苦笑いしました。結局、働く理由は個人の事情の方が安定するし、「会社に心臓を捧げよ」みたいな物語はもう時代に合わない。会社と個人が“ちょうどいい距離”で続けられる仕組みを作ることが、これからの経営の実態なんだと思います。 経営者に限らず、チームを持っている人や、自分の働き方そのものを見直したい人に刺さる本だと思います。読んでみると、頑張る方向を少し横にずらすだけで、気持ちも仕事もだいぶ軽くなる感覚があります。僕自身、読んで「忙しさは思考停止のサインかも」とようやく気づけました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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