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未来倫理 (集英社新書)

未来倫理 (集英社新書)

戸谷洋志

累計読者数3
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star総合評価 65/100
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この本について

未来について考えようとすると、どうしても「結局よく分からないし、考えても仕方ないのでは…」と手が止まることがあります。予測できないし、専門家でも意見が割れるし、そもそも自分が何を基準に判断すべきかも曖昧。僕自身、技術や社会の行く先に不安を抱えつつ、どこから手をつければいいのか分からない時期が長かったです。 『未来倫理』は、そのモヤモヤに正面から向き合うための視点をくれます。未来は予測できない、そして人間の想像力はテクノロジーに対して制約されている──そんな前提をまず受け入れるところから始まります。その上で、誇張という手法で想像力を意図的に広げたり、素人の専門性モデルのように、専門家と当事者が並列で議論をつくる構図を描いたりと、「どうやって未来を考える土台に乗るか」を丁寧に示していきます。読み進めるうちに、未来像を正確に当てようとするのではなく、問いをつくっていく姿勢が重要なのだと腑に落ちてきます。 特に、現在の選択が未来世代に一方的な影響を与えてしまう非対称性の話や、「世界」を子どもの居場所として守るという考え方は、自分の行動をどう位置づけるか考えるきっかけになりました。答えを急がず、でも放置もせず、想像力を使って対話を続けるという距離感が現実的です。 未来をテーマにすると身構えてしまう人ほど、静かに効いてくる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

私たちの行動はいま生きている世代に限らず、遠い未来にまで影響を与えることがある。 テクノロジーの発達によってもたらされた行為と結果の大きな時間差は、私たちの社会に倫理的な課題を次々投げかける。 気候変動、放射性廃棄物の処理、生殖細胞へのゲノム編集......。 現在世代は未来世代に対して倫理的な責任があるのならば、この責任をどのように考え、どのように実践したらよいのか。 倫理学の各理論を手掛かりに、専門家任せにせず私たちが自らの考えを形作るための一冊。 ◆目次◆ 第一章未来倫理とは何か? 第二章未来倫理はなぜ必要なのか? 第三章未来倫理にはどんな理論があるのか? 第四章未来倫理はどんな課題に応えるのか? 第五章未来倫理は未来を予見できるのか? ◆著者略歴◆ 戸谷洋志(とやひろし) 1988年東京都生まれ。哲学研究者、関西外国語大学准教授。法政大学文学部哲学科卒業、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現代ドイツ思想を中心にしながら、テクノロジーと社会の関係を研究。著書に『ハンス・ヨナスを読む』『原子力の哲学』『ハンス・ヨナス未来への責任』『スマートな悪』、共著に『僕らの哲学的対話棋士と哲学者』『漂泊のアーレント戦場のヨナス』などがある。
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