
実務で役立つ「企業価値評価」がわかる本
小島公彦
同文舘出版 / 2024-01-30
この本について
企業価値評価って、言葉は知っているのに、実務で触れようとすると一気に霧が濃くなる感じがありませんか。DCFを使えばいいのか、類似会社比較が妥当なのか、のれんや無形資産の扱いはどう考えるのか…。自分もM&Aの議論に入るたび、「どこから手をつければいいんだろう」と机の前で固まっていました。 この本は、その霧を晴らすというより、「どこに霧がかかりやすいのか」を一緒に確認してくれる感覚に近いです。例えば、EBITDA倍率を使う理由を単に“一般的だから”で終わらせず、会計方針に左右されづらいという実務的な視点で説明してくれる。技術やブランドなど無形資産の評価も、永久に価値が続くという非現実的な前提を排し、何年くらい収益を生みそうかを事業側と確認していくプロセスが描かれていて、机上の理屈と現場のすり合わせのバランスがとてもリアルです。さらに、ダブルカウントや考慮漏れをどう防ぐかといった、評価そのものよりも“事故らないための目線”が細かく書かれているのも助かりました。 最終的に、この本が教えてくれるのは「評価手法を覚えること」よりも、「どの前提に立つかで数字は大きく変わる」という当たり前だけど忘れがちな視点です。M&Aや投資案件の議論で、数字の裏側を丁寧に見たい人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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