
刑の重さは何で決まるのか (ちくまプリマー新書)
高橋則夫
筑摩書房 / 20240410
累計読者数3
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この本について
ニュースで量刑の話題が出るたびに、「結局、刑の重さって何で決まるんだろう」「被害者感情とか世論って、どれくらい影響するんだろう」と、どこか釈然としない気持ちになることがあります。自分の感情と制度の考え方の距離感がつかめず、モヤモヤしたまま終わってしまうことも多いですよね。 この本は、そのモヤモヤを真正面から扱ってくれます。たとえば、報復感情が「理解できるけれど、その充足を刑法に求めてはいけない理由」や、量刑が“結果”ではなく“責任”を軸に判断されるという視点は、ニュースを見ているだけでは絶対に得られないものです。また、道徳と法律の境目や、国家が刑罰権を独占することが持つ危うさなど、一見抽象に見えるテーマも、日常のルールの話から丁寧に積み上げていくので、腑に落ちる瞬間が何度もありました。 読み進めていくと、「加害者 vs 被害者」という単純な図式ではなく、「国家 vs 個人」という別の軸があることや、私たち自身が“潜在的被害者でもあり潜在的加害者でもある”という事実に気づかされます。事件の善悪とは別に、制度が何を守ろうとしているのかを知ることで、ニュースとの距離の取り方が少し変わるはずです。 「量刑の仕組みをもう少し深く理解したい」「被害者感情と法の役割の線引きに迷っている」という人には特に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
犯罪とは何か、なぜ刑が科されるのか。ひいては、人間とは何か、責任とは何か?――刑罰とは究極の「問い」である。早稲田大学名誉教授が教える刑法学入門。
人間とは何か、責任とは何か――
刑罰とは究極の「問い」である
早稲田大学名誉教授が教える刑法学入門
「主文 被告人を懲役10年に処する」――
その根拠を考えてみたことはあるだろうか?
犯罪とは何か、なぜ刑が科されるのか。
制裁としての刑罰はどうあるべきか。
「刑法学」の考え方を丁寧に解説する。
・日常的な感性と刑法学のあいだにはギャップがある
・ルールにはさまざまなレベルと目的がある
・刑罰は「コミュニケーション」のためにある
・被告人側の事情、社会側の事情、被害者側の事情
・「犯罪」「刑罰」「責任」の新しい考え方 etc.
目次
第1章 刑法学の世界
1 なぜルールが存在するのか
2 刑罰は何を目的としているのか
3 量刑に至る「長く曲がりくねった道」
第2章 犯罪論の世界
1 犯罪とはどのような行為なのか
2 犯罪の成立はどのように判断するのか
3 犯罪の要件を吟味する
4 「わざと」と「うっかり」
5 犯罪が未完成のとき
6 犯罪に複数の者が関与するとき
7 犯罪が犯罪ではなくなるとき
8 犯罪の数の数え方
第3章 処遇論の世界
1 刑法が前提にしている人間
2 犯罪者の処遇を考える
第4章 量刑論の世界
1 刑をどの程度に科すのかという問題
2 量刑は具体的にどのように判断するのか
第5章 刑法学の新しい世界
1 「犯罪と刑罰」の新しい考え方
2 「責任」の新しい考え方
3 刑法学も変わっていく
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