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ケアの倫理 フェミニズムの政治思想 (岩波新書)

ケアの倫理 フェミニズムの政治思想 (岩波新書)

岡野 八代

岩波書店 / 2024-01-19

累計読者数6
平均ハイライト数 50.3件/人
推定読了時間 約3時間58分
star総合評価 60/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

家の中のケアをめぐる不公平さって、言語化しづらいけれど、日常のどこかでずっと引っかかりますよね。「なんで自分だけ気づくんだろう」「これは私がやる前提なの?」といった小さな違和感が積み重なっていく感じ。周りに相談しても、個人の性格や努力の話にすり替えられてしまうことも多くて、余計にもやもやが深まります。 『ケアの倫理』は、その感覚を“気のせい”で片づけず、歴史や政治の文脈までいったん引き上げて見せてくれる本でした。女性だけがケアを担う構造がどう作られてきたのか、資本主義や家父長制とどんな関係にあるのか、とても丁寧にたどっていきます。読んでいて印象的だったのは、ケアそのものではなく、“ケアがどんな前提で誰に期待されてきたのか”を見ないと問題の本質がずれるという指摘です。自分の家庭や職場で起きていることが、より大きな社会構造の中でどう位置づくのかが、急に立体的に見えてきます。 もう一つ助けられたのは、「個人的なことは政治的である」という視点が、単なるスローガンではなく、多様な女性たちの実際の葛藤から生まれたものとして描かれているところでした。白人女性と黒人女性でも中絶に対する立場が違う、というようなリアルな差異が織り込まれているので、自分の感じている違和感も“比較可能なもの”として落ち着いて考えられるようになります。 日々のケアをめぐる違和感の正体を、もう少し深く言葉にしたい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

身体性に結び付けられた「女らしさ」ゆえにケアを担わされてきた女性たちは,自身の経験を語る言葉を奪われ,言葉を発したとしても傾聴に値しないお喋りとして扱われてきた.男性の論理で構築された社会のなかで,女性たちが自らの言葉で,自らの経験から編み出したフェミニズムの政治思想,ケアの倫理を第一人者が詳説する
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