
WOWとYeah 小室哲哉 ~起こせよ、ムーヴメント~
神原一光
小学館 / 2024-05-15
この本について
仕事でも創作でも、「狙ってやったはずなのに思ったように届かない」とか、「新しいことをやりたいけど、どこから崩せばいいのかわからない」とか、そんな行き詰まりを抱える時期ってありますよね。僕もよく同じ場所をぐるぐるしてしまいます。 この本を読んでいて一番響いたのは、小室さんが“意図して作れるのは仕掛けまでで、ムーヴメントそのものは作れない”と語っていたところでした。努力や技術で全部コントロールできるわけじゃないと認めることで、逆に肩の力が抜けるというか、自分がやるべき範囲が少し見える感覚があります。また、シンセサイザーの“セオリーがないからこそ、姿を変え続けられる”という話も、今の環境や役割が変わっていくことに不安を抱えている人には救いになると思います。自分の仕事も「形を変えながら続けていいんだ」と思わせてくれるんです。 さらに、ジャンルをまたいだ発想の転用──ガンダムのファン層に向けてジャケットを工夫した話や、クラシックの作曲技法を大胆に混ぜる話など、具体的な判断のプロセスが丁寧に語られているので、創作以外の仕事にも応用しやすい視点が多いです。どの場面でも共通しているのは「相手に届くように考える」という姿勢で、その地道さがヒットの裏側にあることが伝わってきます。 音楽の本というより、“行き詰まりの切り抜け方を探している人”に刺さる一冊だと思います。読んだあと、少しだけ動き方が柔らかくなる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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