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介護格差 (岩波新書)

介護格差 (岩波新書)

結城 康博

累計読者数3
平均ハイライト数 7.7件/人
star総合評価 43/100
boltライト読書型

この本について

親の介護について考えるときって、「結局、自分はどこまで備えられているんだろう」とか、「制度ってちゃんと使えるのかな」といった、ぼんやりした不安が先にきませんか。私自身、元気なうちから考えすぎかなと思いつつ、行政や現場の“運用の揺れ”を知るほど、先回りしておかないと後で困るのは自分なんだよな…と感じています。 『介護格差』が効いてくるのは、まさにその現実的な揺らぎを、生活レベルの目線で具体的に描いているところです。たとえば、身元保証人ひとつとっても、家族関係の濃淡や日々の人付き合いによって引き受け手がまったく違ってしまうこと。行政サービスも、担当者の解釈で使いやすさが変わるという、経験した人なら「あるある」と思える状況が丁寧に書かれていて、自分の家庭に置き換えて考えざるを得ません。 さらに刺さったのは、お金の話が理想論ではなく“世帯の条件による差”として描かれている点です。厚生年金と国民年金の組み合わせなのか、それとも夫婦とも国民年金なのか。この前提だけで、老後の収支バランスがまったく違うという指摘は、数字の重みがそのまま生活の重みになっている感じがします。生活保護を受けた方が介護面ではむしろ安定するケースがある、という現実も目をそらせませんでした。 制度があるのに使えない人が多数いて、使える人にも差がある。この本は、それを声高に批判するのではなく、地に足の着いた“現場の空気”として伝えてくれます。自分や親のこれからを、感情論ではなく現実から考えたい人にとって、かなり実務的な視点をくれる一冊だと思います。こんな人に刺さるはずです──「将来の介護を、運任せにしたくない人」。

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