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スメラミシング

スメラミシング

小川哲

河出書房新社 / 2024-10-10

累計読者数4
平均ハイライト数 7.3件/人
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%

この本について

理由を求めすぎて、しんどくなるときってあります。起きたことすべてに因果を見つけようとして、見つからなければ不安になる。誰かの悪意や黒幕を設定したほうが安心できるのに、現実はただ「起きただけ」で理由がない。その無意味さに耐えるのが難しい、そんな日が僕にもよくあります。 『スメラミシング』は、その「理由がほしい」という欲望の正体を、物語という仕組みから丁寧にほどいてくれる本でした。物語はゼロから生まれるのではなく、過去の物語のゲノムを受け継ぎ、必要に応じて突然変異していく。人は理不尽を受け入れるために物語を作り、そこに因果を与え、秩序を整えてきた。その視点を知るだけで、目の前の出来事に無理やり意味を与えようとする癖が、少しゆるむ感覚があります。 もうひとつ、この本は「自分が何を信じられなくなったのか」を静かに照らしてくれます。SNSのアカウントからその人の背景が透けて見えるように、僕らもそれぞれ、自分なりの物語で世界を説明しようとしている。そのことに気づくと、他人の言葉にも自分の反応にも、少し距離を置けるようになります。 世界の理不尽に説明をつけたくなる人、意味を求めて疲れてしまった人には、とても深く刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

カリスマアカウント〈スメラミシング〉を崇拝する覚醒者たちの白昼のオフ会。参加した陰謀論ソムリエ〈タキムラ〉の願いとは──?

目次

七十人の翻訳者たち 密林の殯 スメラミシング 神についての方程式 啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで ちょっとした奇跡
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