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地図と拳 (集英社文芸単行本)

地図と拳 (集英社文芸単行本)

小川哲

集英社 / 2022-06-24

累計読者数16
平均ハイライト数 6.2件/人
推定読了時間 約8時間40分
star総合評価 59/100
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この本について

最近、「自分の判断って本当に正しいのか」とか「何を選んでもどこかに後悔が残るな…」みたいなモヤモヤが抜けないまま日々が過ぎていくことが多いんですよね。勇気とか正しさって、頭で考えるほど輪郭がぼやけていく。それでも決めなきゃいけない場面は容赦なく来る。この本を読んでいて、その曖昧さごと抱えたまま前に進む登場人物たちに、少し救われました。 『地図と拳』は歴史小説の形をしているけれど、「どう生きるか」を直接言わないまま突きつけてきます。例えば、勇敢さと恐怖が同居していることをそのまま描いてくれたり、建築や地図という“時間の器”を通して、過去と現在をつなぐとはどういうことなのかを考えさせてくれたりする。何かを守る、壊す、選ぶ、そのどれもが綺麗事じゃない世界で、人間がどう立ち上がっていくのかが静かに残るんです。 特に響いたのは、「人は目の前の状況に追われるほど、正しさよりも“生き延びるための選択”に傾く」という視点でした。これ、仕事でも人間関係でも心当たりがありすぎて、妙に腑に落ちました。決断の迷いに対して責めるんじゃなく、少し距離を置いて眺められるようになる感覚があります。 物語に没入しながら、自分の判断基準や恐れの正体をそっと見直したい人に刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

【第168回直木賞受賞作!】 【第13回山田風太郎賞受賞作!】 「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」 日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。 ひとつの都市が現われ、そして消えた。 日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。
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