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地球と書いて〈ほし〉って読むな (文春e-book)

地球と書いて〈ほし〉って読むな (文春e-book)

上坂 あゆ美

文藝春秋 / 2024-11-26

累計読者数3
平均ハイライト数 14件/人
推定読了時間 約2時間7分
star総合評価 59/100
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この本について

自分の記憶や価値観って、どこまでが本心で、どこまでが周りに合わせて形づくられたものなのか。ふとした拍子に迷いがぶり返して、「今の自分ってこれでいいのかな」と立ち止まってしまうこと、けっこうありますよね。誰かに褒められても素直に受け取れなかったり、昔の失敗だけやたら思い出したり。生きていく中で積もっていくこういうモヤモヤに、この本は少しだけ風を通してくれます。 『地球と書いて〈ほし〉って読むな』が効くところは、まず “自分の物語をどう扱うか” を丁寧に見せてくれるところです。著者が、祖父の認知症の話から「どの時代の自分を拠り所にするか」を考えるくだりは、過去の輝きにしがみつきたくなる気持ちも、そこから離れたい気持ちも、どちらも抱えている私たちに静かに刺さります。また、みおちゃんの眉毛のエピソードのように、誰かの小さな行動から「信念ってこういう形なんだ」と気づかされる瞬間があって、自分もどこかで人の真似をやめてみたくなる。さらに、フルーツの質問やパチンコの場面のように、日常の些細な出来事から価値観が浮かび上がる描写が多く、読んでいるうちに「自分はどう感じるんだろう」と自然と自分に戻ってくる感覚があります。 誰かに強く背中を押されたいというより、いまの自分を少しだけ整えたい人に向いている本です。特に、過去と現在の自分の折り合いをゆっくりつけたい人には、著者のまなざしがちょうどいい距離で寄り添ってくれると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「痛くて切なくて、めちゃくちゃ笑える。 出し抜いたりうまく騙したりできなくても、人生はめちゃくちゃ面白くなる。 このクソみたいな世界に、上坂あゆ美は笑いと怒りと言葉で立ち向かう。 爆弾みたいな本だった。」——佐久間宣行(TVプロデューサー) 第一歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』が異例のヒット! 唯一無二の短歌を紡ぐ新世代歌人のパンチライン炸裂エッセイ集。 不倫にギャンブルにやりたい放題の末、家族を捨ててフィリピンに飛んだ“クズ”の父、女海賊のように豪快で腕っぷしの強い母、ギャルでヤンキーでトラブルメーカーな姉、そして真実を執拗に追求するあまり人間関係において大事故を起こしてきた私…… 数々の失敗を繰り返しながらようやく最近“人間”になってきた著者のこれまでを赤裸々かつユーモラスに物語る。 ■目次 ほんとうのことがこの世にあるとしてそれは蟻の巣的なかたちだ 人生でまだ主人公だと思う?って声がイートインコーナーからする 父がくれるお菓子はいつも騒音と玉の重みで少し凹んでた 栗南瓜の煮付けのような夕暮れに甘くしょっぱく照らされる家 めくるめく生クリームに母の声 いつかのメリー・クリスマスイヴ 人生はこんなもんだよ 眉毛すら自由に剃れない星でぼくらは ヒョウ柄とゼブラで車を埋め尽くす姉は何かを信仰している それっぽい土手とかないしサンクスの駐車場にていろいろを誓う 今日なにがあっても伸びる豆苗と必死で生きる僕たちのこと ロシア産鮭とアメリカ産イクラでも丼さえあれば親子になれる ルフィより強くてジャイアンよりでかい母は今年で六十になる ほか
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