
勝負師 孫正義の冒険(上) (日本経済新聞出版)
ライオネル・バーバー and 村井浩紀
日経BP 日本経済新聞出版 / 2025-06-27
この本について
仕事で大きな判断を迫られたり、どちらに寄るべきか分からない状況に立たされると、正解が見えなくて足が止まることがあります。特に組織の事情や国際情勢みたいに、自分では動かしようのない力が絡んでくると、「結局どう選べばよかったのか」と後から何度も考えてしまうんですよね。 『勝負師 孫正義の冒険(上)』を読んでいて感じたのは、マサ自身もずっとその迷いの中で動いているということでした。アメリカと中国の板挟みのような大局的な話であっても、彼がやっているのは超具体的な選択の連続です。例えば、40件の事業案を全部ふるいにかけて、自分が勝てる可能性だけを残していく姿勢。あるいは、周囲が止めても投資額を2倍に積み上げようとする執念。その背景にある「ここで引けば何も起こらない」という感覚は、日常の意思決定にもそのまま響いてきます。 もう一つ刺さったのは、彼が作り上げた“ビジネス用の人格”に関する描写です。無邪気さと自信を混ぜたキャラクターを意識的にまといながら、世界の巨人たちと渡り合っていく。その姿は、弱さを抱えたままでも前に出るために、どんなふうに振る舞うかを自分で設計していいんだなと気づかせてくれます。 この本は、派手な成功談というより、「大きな力に振り回されながら、それでも自分で舵を切る」感覚を追体験できる一冊です。正しさよりも、選び続けることの重さを学びたい人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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