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未完の万博

未完の万博

浅子佳英、藤村龍至、本田晃子、上田洋子

ゲンロン / 20250916

累計読者数3
平均ハイライト数 9件/人
star総合評価 49/100
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この本について

最近、未来とか都市とかテクノロジーの話を聞くたびに、「で、結局わたしたちはどこに向かってるんだろう…?」と立ち止まってしまうことがよくあります。便利さは増えているはずなのに体験は薄くなっていく感じや、都市やイベントがいつのまにか“映像とQRコードばかり”になってしまう違和感。たぶんこの本を手に取った人の多くも、同じようなモヤモヤを抱えているはずです。 『未完の万博』は、そのモヤモヤを一気に整理してくれる本ではありません。でも、視点が増えることで「ああ、自分が感じていた引っかかりはこれだったのか」と腑に落ちる瞬間がいくつもありました。たとえば、地方芸術祭のように土地と長く関係を結ぶモデルと、万博のように“最新技術で未来を見せる”ショーのズレ。あるいは、映像展示が増えすぎて身体感覚を置き去りにしている現在の状況と、70年万博で議論されていた「観客は身体で体験すべきだ」という主張の落差。そして、サウジの「THE LINE」のような巨大な未来都市構想が、思想よりもプロパガンダとして機能してしまう危うさ。 読み進めるほど、「未来って、派手な映像や技術じゃなくて、古いものと新しいものが混在していく“荒屋敷”みたいなものなんじゃないか」という視点が自然と育っていきます。今の万博に“理念の不在”を感じていた人ほど、腑に落ちるところが多いと思います。 都市や未来の語られ方に違和感がある人。なんとなくスマホ中心の世界に息苦しさを覚える人。そんな方に静かに刺さる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

賛否の分かれる大阪・関西万博。「建築」はどんな未来を示せているか? ──世界最大の木造建築といわれる大屋根リング、「2億円トイレ」と呼ばれた若手建築家の作品、そして未完に終わったロシアパビリオン……。賛否の分かれる大阪・関西万博を「建築」から問い直す、ふたつの座談会と書き下ろしの論考・登壇後記を収録。 万博建築はいかなる未来をつくるのか。建築家はどのような役割を果たすべきか。トイレ、ショッピングモール、社会主義建築、ロシアなど、ほかにはない切り口から万博と建築の関係にせまる、必読の一冊ができました。

目次

はじめに  上田洋子 [座談会1]万博建築はどんな未来を示せるか 浅子佳英+藤村龍至 [登壇後記]未来都市は荒屋敷である──対談のあとに 藤村龍至 [座談会2]パビリオンの夢──大阪・関西万博と未完のロシア館 本田晃子+上田洋子 [論考]万博会場に空いた穴──不在のロシア館を通して見る、万博建築の過去と現在 本田晃子 図版出典
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