
未完の万博
浅子佳英、藤村龍至、本田晃子、上田洋子
ゲンロン / 20250916
この本について
最近、未来とか都市とかテクノロジーの話を聞くたびに、「で、結局わたしたちはどこに向かってるんだろう…?」と立ち止まってしまうことがよくあります。便利さは増えているはずなのに体験は薄くなっていく感じや、都市やイベントがいつのまにか“映像とQRコードばかり”になってしまう違和感。たぶんこの本を手に取った人の多くも、同じようなモヤモヤを抱えているはずです。 『未完の万博』は、そのモヤモヤを一気に整理してくれる本ではありません。でも、視点が増えることで「ああ、自分が感じていた引っかかりはこれだったのか」と腑に落ちる瞬間がいくつもありました。たとえば、地方芸術祭のように土地と長く関係を結ぶモデルと、万博のように“最新技術で未来を見せる”ショーのズレ。あるいは、映像展示が増えすぎて身体感覚を置き去りにしている現在の状況と、70年万博で議論されていた「観客は身体で体験すべきだ」という主張の落差。そして、サウジの「THE LINE」のような巨大な未来都市構想が、思想よりもプロパガンダとして機能してしまう危うさ。 読み進めるほど、「未来って、派手な映像や技術じゃなくて、古いものと新しいものが混在していく“荒屋敷”みたいなものなんじゃないか」という視点が自然と育っていきます。今の万博に“理念の不在”を感じていた人ほど、腑に落ちるところが多いと思います。 都市や未来の語られ方に違和感がある人。なんとなくスマホ中心の世界に息苦しさを覚える人。そんな方に静かに刺さる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
目次
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




