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物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために (講談社現代新書)

物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために (講談社現代新書)

難波優輝

累計読者数57
平均ハイライト数 23.1件/人
star総合評価 62/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 17%

この本について

最近、自分の気持ちや出来事をつい「物語」にまとめようとして、逆に息苦しくなることがありませんか。過去の選択を一本の線で説明しようとすると、うまくいかなかった部分が余計に刺さってきたり、他人が描いた“生き方のテンプレ”に無意識に引きずられたり。僕自身、どこかで物語に振り回されている感覚がずっとありました。 この本が面白いのは、「物語に逃げると見落とすもの」を丁寧に掘り起こしてくれるところです。自己語りにはバイアスが積み上がること、物語的な情動の正しさは現実の感情と一致しないこと、そしてゲームや遊びの比喩を通して“世界の入り方”をもう一度考えられること。とくに、相手の「世界」に入りこむために自分の見方を一時的に解除する、という発想は、日常の人間関係にもそのまま効きました。解釈ではなく反応として世界と向き合う、という視点も新鮮です。 物語から離れろ、と言っているわけではなく、必要なら遊びなおせばいい、と示してくれる距離感がちょうどいい。自分の欲求を一階と二階に分けて見直す話や、「明晰さ」に飛びついてしまう癖への指摘も、焦ったときの思考をほぐしてくれます。 物語に支えられつつ、でも物語だけに委ねたくない人。そんな揺らいだ状態のまま読める一冊です。

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