
償い 綾瀬女子高校生コンクリート詰め殺人事件 6人の加害少年を追って (文春e-book)
山﨑 裕侍
累計読者数4
平均ハイライト数 3.3件/人
star総合評価 40/100
boltライト読書型
この本について
事件や犯罪のニュースを見ていて、「本当のところってどうなっているんだろう」とモヤモヤすることってありませんか。反省とか更生って言うけれど、実際の現場では何が行われていて、そこにいる人たちは何を考えているのか。自分でも確かめようがないからこそ、ずっと消化不良のまま残り続ける話題だと思います。 この本は、その曖昧な部分にかなり深く踏み込んでいます。抜粋にあるように、日本の刑務所がいまだ「沈黙」を軸にした懲らしめの場として運営されている現実や、更生と呼ぶにはあまりにも乏しい内情が淡々と描かれます。読んでいて苦しくなる箇所もありますが、その分だけ「裁判で宣言された反省と、現実で行われている処遇のズレ」が立体的に見えてきます。また、取材や編集がどれほど恣意的になり得るのか、映像や記事を受け取る側として自分のクセを一度疑ってみる機会にもなりました。SNSで断片的な情報ばかり浴びていると、知らないうちに単純化された物語に乗せられているんだなと気づかされます。 読み終わるころには、「更生とは何か」「伝えるとは何か」という大きな問いが、自分の足元にも落ちてくる感じがします。誰をどう理解しようとしているのか、そのために何を手放してしまっているのか。事件の本ではありますが、単なる加害者追跡ではなく、自分の見方を静かに揺らしてくる本でした。 表に出てこない現実に少しでも触れてみたい人、あるいは情報の受け取り方にいつも不安が残る人には刺さると思います。
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