
取調室のハシビロコウ :黙っていたら、壊された。ある弁護士の二五〇日勾留記
江口大和
累計読者数3
平均ハイライト数 25件/人
star総合評価 58/100
menu_book精読型
この本について
忙しく仕事をしていると、「自分が見ている世界って、どれだけ現実に近いんだろう」とふと不安になることがあります。報道で聞く事件の話も、どこか遠い話に思える一方で、もし自分が巻き込まれたらどうなるんだろうという、説明しづらいモヤモヤが残ることもあります。そんな感覚をそのまま掬い上げてくれるのが、『取調室のハシビロコウ』でした。 この本は、250日勾留された弁護士の実体験がもとになっていて、人質司法がどう動き、取調室で何が起きているのかが、生々しい空気のまま描かれています。黙秘しても取調べが止まらない現実や、人格を揺さぶる“手法”がどう積み重ねられるのかを読むと、制度の問題が抽象論ではなく「自分の身の延長線」に引き寄せられてきます。そして、吃音のある隣人とのやりとりや、若い看守への「お別れ」の場面のように、人の尊厳がぎりぎりのところで保たれていく瞬間が静かに効いてきます。 もうひとつ個人的に強く残ったのは、著者が家族との距離や働き方について何度も立ち止まり直す姿でした。制度の話だけでなく、自分の時間の使い方や、何を大事にするかという日常的な問いにもつながってくるんです。 司法の話に興味がある人だけでなく、「物事を一歩引いて見直したい」と感じている人に特に刺さる一冊だと思います。
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要




