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でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―(新潮文庫)

でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―(新潮文庫)

福田 ますみ

累計読者数9
平均ハイライト数 6.9件/人
推定読了時間 約5時間4分
star総合評価 53/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 58%

この本について

仕事でも日常でも、誰かの一言や断片的な情報だけで場の空気が固まっていく瞬間ってありますよね。自分の意思とは関係なく、いつの間にか“決まり”のようなものができあがっていて、「これ、本当に正しいのか?」と胸の奥でモヤモヤが残る。私もそこでうまく言葉にできずに流されてしまうことがよくあります。 『でっちあげ』を読んで刺さったのは、まさにその“空気”がどれほど残酷に働くかが、具体的な事実の積み重ねで描かれていたところでした。一方的なストーリーが広がると、当事者の声はどれだけ丁寧でも届かなくなること。裁判や報道であっても、必ずしも真相に向かって進むわけではなく、妥協や思い込みのほうが制度を押し流してしまうこと。そして、周囲の善意や正義感が、意図せず人を追い詰める凶器にもなること。このあたりは、他人事と片づけられませんでした。 読みながら、自分が誰かの“決めつけ”に乗ってしまう側にもなり得るし、誤解された側の孤独も想像できてしまって、ちょっと息苦しくなるほどでした。それでも、この本は現実に起きた事実を丁寧に追っているからこそ、極端な教訓に引っ張られず、自分の普段の判断の癖をそっと見直すきっかけになります。 職場や家庭で、情報の偏りや空気にのみ込まれがちな人、あるいは“集団の正義”に違和感を覚えるタイプの人にはとても刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「早く死ね、自分で死ね!」二〇〇三年六月、全国ではじめて「教師によるいじめ」と認定される事件が福岡で起こった。問題の小学校教師は、担任児童を自殺強要や凄惨な暴力でPTSDによる長期入院に追い込んだとされ、「殺人教師」とまで報じられた。だが後に、この一連の事実は、児童両親による「でっちあげ」だったことが明らかになっていく...。親の言いなりになる学校、妄信するマスコミ、医師、550人もの大弁護団...病める教育現場で起こった驚愕の冤罪劇。
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