
笑う科学 イグ・ノーベル賞 (PHPサイエンス・ワールド新書)
志村幸雄
PHP研究所 / 2009-10-01
この本について
仕事でも日常でも、理屈どおりにいかない場面が続くと「自分の判断って本当に正しいのか」「そもそも世の中ってこんなに不合理だったっけ」と、ふっと立ち止まる瞬間があります。真面目に考えたいのに、答えはどこにも落ちていない感じ。そんなとき、この『笑う科学 イグ・ノーベル賞』がちょうどいい距離感で視点をズラしてくれました。 ここに出てくる研究は、牛糞からバニラの成分を抽出したり、ビスケットを紅茶に浸す最適解を求めたり、一見すると「何をやっているんだろう」と笑ってしまうものばかりです。でも、読者が抜き出している部分を見るかぎり、刺さっているのは“バカバカしさ”そのものより、常識や権威から軽やかに逸脱する態度のほうなんじゃないかと思いました。正しさに縛られがちな日々の中で、「混乱こそ重要」「独創とは驚き」という一文が、肩の力を抜かせてくれるんです。 もう一つ嬉しいのは、人間の不合理さを笑いながら受け入れられるところです。自分の無能さに気づけない心理の話や、高価な偽薬が本物みたいに効いてしまう現象など、読んでいくと「合理的であろうと頑張ってる自分も、まぁそんなものか」と思えてくる。無理に賢くふるまわなくてもいい、という許しに近い感覚があります。 正しさと効率の間でいつも息切れしてしまう人に向いている本です。笑いながら、でもちゃんと考えさせられる。そんなバランスを求めているなら、きっと少し心が軽くなります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
読書の順序
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