
プロジェクトぴあの(上) (ハヤカワ文庫JA)
山本 弘
この本について
仕事でも日常でも、「正しさって結局なんなんだろう」とか、「未来って本当に決まってるの?」みたいなところで足が止まることがあります。理屈を考えすぎると動けなくなるし、かといって雑に割り切るのも気持ち悪い。そんな中で、この本の抜粋を見ていると、読んだ人が惹かれているのは“世界の見え方が一度ほぐれる感じ”なんだろうなと思いました。 たとえば、確率で未来を語ることへの「それ同語反復じゃない?」という指摘は、私たちが普段あいまいなまま使っている言葉の枠組みをいったん止めて見直させてくれます。星座と宮のズレの話もそうで、「当たり前」だと思っていた前提が、時間の積み重ねで quietly すれ違っていく。こういう気づきって、考え込みすぎて固まった頭を少し揺らしてくれます。 さらに、AIの“心”の話も鋭くて、人が何に心を動かされるのかを技術論ではなく、かなり現実的な視点で扱っています。意識の有無ではなく、振る舞いのリアリティで人は関係を結んでしまう。これって、私たちが日常で他人をどう理解しているかにもつながる話だと思います。そして「簞笥に小指がぶつかる」比喩は、痛い思いを避けたくて動けなくなる私たちの姿をやさしく言い当てていて、ちょっと笑いながら背中を押されるようでした。 科学や哲学の話が好きだけど、堅苦しい説明より“視点が切り替わる瞬間”がほしい人に刺さる一冊です。自分の考え方の癖に気づきたいとき、ちょうどいい距離感で読めます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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