
巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川文庫)
京極 夏彦
リイド社 / 201208
累計読者数3
平均ハイライト数 4件/人
star総合評価 41/100
trending_up後半加速型
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この本について
人が亡くなったあとに、自分の中に残る感情の扱い方って、正解がないまま放り出されることが多いですよね。誰かとの別れに限らず、後悔とか罪悪感とか「自分の中だけで膨らんでしまうもの」をどう扱っていいのか分からない…そんな時期って、意外と誰にも言えなかったりします。 京極夏彦の『巷説百物語』に出てくる言葉は、その曖昧な感情を、少し別の角度から見せてくれます。例えば「生きた身体そのものが魂」「死者は己の中にあり、現世には決して戻らない」というやり取りは、オカルトの話というよりも、残された側の心の整理について刺さるところが多いと思うんです。見てはいけないものを見てしまったあの侍のように、自分の気持ちをこじらせるのは簡単で、でも本当は“境界を勝手に越えないこと”が生きていく側の礼儀なんだと示してくれる。 さらに、作中の「見られたくない姿を見られたくない相手に見られる苦しさ」という視点は、相手の尊厳を想像するという意味でも現実に引き寄せやすいところです。自分の感情ばかり抱え込んでしまう時、相手側の“もう戻らない世界”を思い描くことで、今いる場所に足を着けるきっかけになるかもしれません。 心の中でいつまでも誰かを呼び戻してしまいがちな人、過去との距離感に悩む人には、特に静かに響く物語だと思います。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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