
死者の書
折口 信夫
Google Play Books
この本について
日々の生活の中で、理由ははっきりしないのに「自分の感情の行き場がない」と感じることってあります。忙しさとは別のところで、ふっと心が宙ぶらりんになるような瞬間があるというか。こういう感覚って、言語化しようとしてもなかなか形にならないので、余計にモヤモヤが残るんですよね。 折口信夫の『死者の書』を読んでいる人が「御灯を照した」や「耳面刀自」のような場面を残すのは、その曖昧な感情が静かに動き出すところに反応しているからだと思います。誰かを弔うでもなく、でも確かに誰かの気配に触れているような描写は、現実の私たちが抱える名づけられない気持ちに近いものがあるんです。光を灯すという小さな動作が、喪失や迷いといった大きな感情をそっと動かす。そういう一瞬がこの物語の随所にあります。 この小説が効いてくるのは、派手な答えがほしいときではなく、むしろ自分の内側にある微細な揺れを確認したいときです。たとえば、理由のわからない不安をそのまま抱える勇気をくれたり、誰かの不在を丁寧に感じ取ることが「前に進むこと」と矛盾しないと気づかせてくれたりします。また、古代の語りを通して、自分の感情をより長い時間軸で捉えられるのも、この作品ならではの体験だと思います。 こんな人に刺さるのは、「心の奥に沈んでいるものを、言葉ではなく空気で確かめたい人」。物語として楽しむというより、自分の内側を静かに点検するためにそばに置いておく一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





