
生きる哲学 (文春新書)
若松英輔
文藝春秋 / 2014-11-20
累計読者数9
平均ハイライト数 10.3件/人
推定読了時間 約3時間24分
star総合評価 44/100
start序盤集中型
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この本について
最近、うまく言葉にできない気持ちを抱えたまま日々を過ごしている人、多い気がします。説明しようとするほど遠ざかっていく感情や、誰かに励まされても心が動かない瞬間ってありますよね。僕自身も、理由のわからない疲れや悲しみを前に立ち止まることがよくあります。 『生きる哲学』は、そういう「言葉になる前の感情」を無理に処理しようとせず、そのまま見つめるための視点をくれる本でした。たとえば、悲しみの奥にだけ差し込む光があるという話は、状況を変えなくても、世界の見え方がそっと変わる体験に近いです。また、何かを“学ぶ”ことと“生きる”ことは違うという指摘は、知識ばかり増えて動けなくなる自分への小さな出口になりました。そして、人が言語以外の呼びかけにも意味を感じ取れるという考えは、日常の中にある微細な気配を拾い上げる余裕を思い出させてくれます。 大きな答えをくれる本ではありませんが、心の奥に沈んでいて自分でも気づかなかった感覚が、静かに浮かび上がってくるような読書体験でした。感情を急いで整理しようとせず、ただ「生きている最中の揺らぎ」と向き合いたい人に刺さると思います。
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出版社による紹介
人間についての普遍的な原理を難しい言葉で記述するばかりが「哲学」ではない。書物に書かれている高尚な哲学ばかりが「哲学」ではない。ときに肉声のなかに、手紙のなかに、あるいは人知れぬ行為のなかに、真の哲学は宿っている——。 祖国を離れ、ひとり異国の地でひたすらに歩いた作家・須賀敦子。強制収容所で絶望を目の当たりにしながら、人生の意味を深く問うた精神科医・フランクル。食に命をこめる料理研究家・辰巳芳子。震災や戦争に際して遺族に祈りを捧げた美智子皇后。 歩く、祈る、見る、聴く、喪う。「悲しみ」ともいうべき人生の場面で言葉を紡ぎ、ある哲学を体現した者たちの「生きる哲学」を、その行為のなかに読む。
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