
Googleの72時間 東日本大震災と情報、インターネット (角川書店単行本)
林 信行 and 山路 達也
KADOKAWA / 2013-04-10
この本について
仕事でも日常でも、「自分にできることなんてたかが知れてるよな…」と考えてしまう瞬間ってあると思います。特に大きな出来事の前では、個人の力がどれほど届くのか分からなくなる。でもこの本を読むと、その感覚が少し揺らぎます。読者が抜き出していたのも、巨大な仕組みではなく、現場で動いた“人の判断”や“細かい工夫”の部分でした。 例えば、震災からわずか1時間46分でパーソンファインダーが公開された裏には、機種ごとに違うガラケー仕様と格闘しながら夜通しコードを書く姿があったり、避難所の手書き名簿を撮影して送るという、ごく地道な作業が何千人ものボランティアによって積み上がっていったりします。会社のカードでとりあえず容量を買う、元社員の一つのつぶやきが突破口になる、NHKの担当者が「あとで責任とります」と覚悟を決める。大げさな英雄譚ではなく、現場の小さな決断が情報の流れを作っていく様子が淡々と描かれています。 自分の仕事でも、仕組みを変えるってこういう積み重ねなんだよなと思わされるし、「専門家じゃないから無理」と線を引いていた部分に、もう少し踏み込んでみてもいいのかもしれないと感じます。特に、複雑な状況で何を優先するか迷いがちな人、チームの“動き出し”に悩む人には静かに刺さる本だと思います。 派手な成功の話ではないけれど、現実に動いた人たちの姿を追うことで、自分の日々にも少しだけ具体的な足場ができる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの55%が集中しています。
読書の順序
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