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脳からみた心 (角川ソフィア文庫)

脳からみた心 (角川ソフィア文庫)

山鳥 重

KADOKAWA / 2013-06

累計読者数3
平均ハイライト数 40.7件/人
推定読了時間 約3時間58分
star総合評価 75/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 62%

この本について

言葉って、普段はあたり前に使っているのに、いざ「なんでこの名前がこの物を指すんだっけ」と考えると急に心もとない感じがします。仕事で説明がうまくいかなかったり、人との会話で噛み合わなかったりすると、そもそも「意味の捉え方」自体が人によってズレているんじゃないか…と不安になることがあるんですよね。 『脳からみた心』は、そのモヤモヤを真正面から扱ってくれる本でした。抜粋にも出てきますが、人は言葉の「核心」だけでなく、そのまわりにある曖昧な裾野ごと受け取っていて、実はその曖昧さに助けられながら会話している。逆にその働きがうまくいかなくなると、「名前と物が重ならない」状態になり、見慣れた机ですら自信を持って指せなくなる。こういう具体的な患者さんの例が出てくるので、抽象論じゃなく、言葉の土台がどうできているかが腑に落ちます。 読んでいて特に感じたのは、文脈に頼って理解する力が、脳の損傷などで「範疇化」がうまく働かなくなった人を支える場面が何度もあることでした。普段の仕事でも「相手が選べない言葉を、文脈で拾っていく」ことってありますが、それが脳レベルでどれだけ大きな働きをしているのかを知ると、コミュニケーションの見え方が少し変わります。 言葉に対して薄い不安を抱えている人、説明や理解のズレに悩む人には静かに刺さる本です。僕自身、言葉が思っている以上に「曖昧さ」と「妥協」で成り立っていると知って、肩の力が抜けました。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

目を閉じてと言われると口を開く失語症。見えない眼で点滅する光源を指さす盲視。神経心理学の第一人者が脳損傷の不思議な臨床例を通して脳と心のダイナミズムを解説。心とは何かという永遠の問いに迫る不朽の名著。
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