
凍る体 低体温症の恐怖 (ヤマケイ文庫)
船木 上総
山と溪谷社 / 2002-01
累計読者数3
平均ハイライト数 3.7件/人
推定読了時間 約4時間5分
star総合評価 35/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 28%
この本について
最近、判断に迷ったときに「どこまでが自分の想像で、どこからが現実の危険なのか」がよく分からなくなる瞬間があって、頭の中だけで考えて余計に混乱してしまうことがあります。机上の知識だけ積み上がっていくのに、いざというときの想像力はむしろ落ちている気もする。そんなモヤモヤを抱えている人には、この本の視点がけっこう効きます。 『凍る体』は、単なる“遭難の怖さ”ではなく、人間の体が極限状況でどう変わるのかを淡々と描いています。死体公示所で「生き返る」ほど低体温症の判断が慎重である話や、心臓が止まっても脳が生き続けるケースがあるという事実には、ちょっと背筋が伸びました。思い込みより現実の仕組みを知るほうが、むしろ安心につながるんだなと気づかされます。また、ヒドン・クレバスの描写や、暗闇でわずかな音を頼りに道を切り開くエピソードからは、「環境を読む」という当たり前のようで難しい行為が、どれだけ生死を分けるかが伝わってきます。 読みながら強く感じたのは、自分の感覚は意外とあてにならないということ。でも、知識と観察で補える余地はちゃんとある。この本は、判断に自信がないときに“無理に強くならなくていいけれど、目の前の状況を読む力は磨ける”と教えてくれる一冊でした。机の前にいながら、現実の身体感覚を取り戻したい人に刺さると思います。
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出版社による紹介
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