
やっぱり世界は文学でできている~対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義2~
沼野 充義
光文社 / 201608
累計読者数3
平均ハイライト数 35件/人
star総合評価 62/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 17%
この本について
異国の文化や歴史に触れたとき、「分かったつもりになる瞬間」がありませんか。自分なりに理解したつもりなのに、どこか薄くて、現地の痛みや喜びにちゃんと届いていない気がする。私自身、その感覚をごまかしながら読むことが多かったのですが、この本はそこに静かに切り込んできます。 面白いのは、文学そのものよりも“言葉の穴”や“周縁にいる人の視点”が何を生み出してきたかを丁寧に追っていくところです。フランス語が抽象概念をすっと立ち上げる理由や、翻訳が世界文学を形づくるという考え方、戦争体験の「避けられた部分」が次の世代に跡を残す話など、読んだ人が保存したくなるのも分かる内容ばかりでした。理解しきれないものに向き合うときの姿勢を、自分の中にもう一度つくり直すような感覚があります。 さらに、映画なら“見てはいけないもの”まで表現できるという話や、ロシア文学や音楽をどう受け取ればいいかという具体的な視点が、外国文学との距離を少し縮めてくれます。世界を歩く「フラヌール」であっていいという言葉にも、肩の力が抜けました。異文化を前に立ちすくんでしまう人ほど、この本のゆるやかな案内が効いてくるはずです。 外国文学を読むとき、つい答えを求めすぎてしまう人に向いています。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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目次
いまだから、文学だからこそできること
どうしても物語が必要だ
子どもと絵本翻訳が教えてくれたこと
私の「スイートスポット」が呼び寄せたアメリカ現代小説
外から見た日本の現代文学
読んだ内容を、もう忘れない。
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