
魔女の世界史 (朝日新書)
海野弘
株式会社朝日新聞出版 / 2014-07-11
この本について
最近、とくにサブカルの話になると「どこまでが本物で、どこからが商業なのか」とか、「自分の好きは誰に向いているのか」が曖昧になって、なんとなく落ち着かないことがあります。境界が溶けていく感じはおもしろいけれど、どこかで自分の立ち位置を見失いそうになる。そんなときに『魔女の世界史』を読んで、少しだけ視点が整った気がしました。 この本が面白いのは、ゴスや魔女を「特別な人たちの文化」としてではなく、境界が曖昧になった現代そのものを映す装置として扱っているところです。ゴスがメインストリームにも吸収されつつ、反体制の意識を強く持つ理由とか、仮装や変身が“逃避”ではなく“魔術の行使”として読めてくるところに、いまのネット文化とも地続きの感覚がありました。性的な境界が揺れ続ける現代の空気も、魔女という象徴に通すと妙に納得がいく。ここが、この抜粋に反応した人が多いポイントなんじゃないかと思います。 そしてもう一つ、魔女やゴスが長く続くのは「あらゆるものを吸収できるから」という視点も、自分の“好き”の揺らぎに罪悪感を覚えがちな人には救いになります。変化し続けることそのものが文化の本質なんだ、と言われているようで気がラクになる。本当に刺さるのは、境界の曖昧さを抱えたまま自分の居場所を探している人だと思います。 文化に対していつも距離感がつかみにくい、そんな人にこそ quietly 効いてくる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





