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人新世の「資本論」 (集英社新書)

人新世の「資本論」 (集英社新書)

斎藤幸平

集英社 / 2020-09

累計読者数150
平均ハイライト数 62.8件/人
推定読了時間 約7時間41分
star総合評価 81/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 39%

この本について

最近、生活がどんどん「自分の選択じゃない何か」に握られているような感覚がありませんか。働いても家賃や固定費で消えていき、余裕がないから将来のことを考える気力も出ない。環境問題のニュースを見ても、個人が頑張ったところで何が変わるのか…というあの虚しさ。僕自身、そのあたりでずっとモヤモヤしていました。 『人新世の「資本論」』は、そのモヤモヤを一気に晴らすというタイプの本ではありません。でも、「なぜ自分たちはこんなにも余裕がないのか」「なぜ技術が進歩しても苦しくなるのか」「なぜ環境問題がいつまでも解決しないのか」といった疑問を、個人の努力だけでは説明できない“構造”の話として示してくれます。たとえば、生産性が上がるほど経済拡大を強いられる「生産性の罠」や、技術がむしろ現状を正当化するイデオロギーになるという指摘は、仕事の現場に置き換えると妙に腑に落ちるところが多いです。効率化のために導入した仕組みが、気づけば自分の裁量や生活を圧迫していた…みたいなあの感じです。 さらに、この本が面白いのは、単に資本主義批判に終わらず、「じゃあ、どんな選択肢があるのか」をリアリティを持って語ろうとしている点。専門家任せではなく、市民が参加できる〈コモン〉のあり方や、共同管理による暮らしの土台づくりは、大きな変革というより“暮らしの視点が少し変わる”程度の手触りで読めます。 今の働き方や消費のサイクルに薄く疲れている人、あるいは「成長し続けること」にどこか違和感を持っている人には、かなり刺さると思います。自分の生活の息苦しさが、個人の問題ではなく社会の仕組みとつながっていると気づけるだけで、少しだけ呼吸がしやすくなる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

環境危機の犯人・資本主義にどう終止符を打つのか。人類を救う潤沢な脱成長経済とは何か。「人新世」=気候変動時代の処方箋!
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