
なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える
ヨルゴス・カリス, スーザン・ポールソン, ジャコモ・ダリサ, フェデリコ・デマリア, 上原 裕美子, 保科 京子, and 斎藤 幸平
NHK出版 / 2021-04-28
この本について
最近、「これ以上がんばり続けるしかない世界」にどこかしら違和感があっても、日々の生活に追われて立ち止まれないことが多いですよね。気候や社会のニュースを見るたびに不安はあるのに、何をすればいいかは霧の中のまま……。僕自身、このモヤモヤをずっと抱えていました。 『なぜ、脱成長なのか』は、その霧を一気に晴らすというより、まず「今の息苦しさには構造的な理由がある」と丁寧に示してくれます。成長を前提にした社会では、僕らが当たり前と思ってきた競争や長時間労働、消費のプレッシャーがどう作られてきたのかを知るだけで、少し肩の力が抜けるんですよね。さらに、単なる批判で終わらず、ケアを中心にしたコミュニティのつくり方や、余暇や自然とつながる時間をどう取り戻すかといった、日常レベルの行動の方向性まで描いてくれるのがありがたいところです。 読んでいて特に刺さったのは、「誰もが不安なく生きられる状態こそ豊かさだ」という視点と、「変化は個人とコミュニティと政治が一緒に動くことで起きる」という現実的な捉え方です。大げさな理想論ではなく、「まず自分の生活の中で何を育てていくか」という話に落ちてくるので、読み終わったあとに小さな一歩を自然に考え始められます。 今の社会の仕組みにずっと違和感があったけれど、うまく言語化できなかった人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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