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くらしのアナキズム

くらしのアナキズム

松村 圭一郎

累計読者数10
平均ハイライト数 26.2件/人
推定読了時間 約4時間48分
star総合評価 71/100
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この本について

政治とか民主主義って、ちゃんと考えないといけない気はするけど、いざ向き合うと「結局なにができるんだろう…」と手が止まることが多いです。選挙に行っても世界が急に変わるわけじゃないし、ニュースを追っても距離のある話ばかり。自分の生活と政治がどうつながるのか、正直よく分からないまま毎日が過ぎていきます。 『くらしのアナキズム』を読んで感じたのは、このモヤモヤが「無関心」ではなく、むしろ自然な戸惑いだったんだということです。本書は、国家や政治をいきなり批判するのではなく、まず「ぼくらの日常にある小さなつながり」から考え直していきます。たとえば、災害時に一番助けてくれるのは隣人だという事実や、政治家が実際に動かせる範囲の限界。そういう場面を思い浮かべると、政治って遠くのものじゃなくて、暮らしの中にある作業なんだと腹に落ちてきます。 もうひとつ印象的なのは、人間を「不完全な存在」と捉え、その不完全さのまま交わることで場が育っていくという視点です。完璧な議論や多数決の勝敗よりも、「誰も置いていかないように調整するコミュニケーション」に価値を置く考え方は、職場でも地域でもそのまま使える感覚でした。何かを成し遂げるというより、関係を耕すことそのものが政治になる、という逆転した発想が静かに効いてきます。 自分の暮らしを起点に政治を考えたい人。大きな話がしんどいけれど、目の前の現実をなんとかしたい人。そんな人にじわっと刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

国家は何のためにあるのか? ほんとうに必要なのか? 「国家なき社会」は絶望ではない。 希望と可能性を孕んでいる。 よりよく生きるきっかけとなる、 〈問い〉と〈技法〉を 人類学の視点からさぐる。 本書でとりあげる「人類学者によるアナキズム論」とは... ・国家がなくても無秩序にならない方法をとる ・常識だと思い込んでいることを、本当にそうなのか? と問い直す ・身の回りの問題を自分たちで解決するには何が必要かを考える アナキズム=無政府主義という捉え方を覆す、画期的論考! *** この本で考える「アナキズム」は達成すべき目標(・・)ではない。むしろ、この無力で無能な国家のもとで、どのように自分たちの手で生活を立てなおし、下から「公共」をつくりなおしていくか。「くらし」と「アナキズム」を結びつけることは、その知恵を手にするための出発点(・・・)だ。(「はじめに」より) *** ミシマ社創業15周年記念企画
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