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論文捏造はなぜ起きたのか? (光文社新書)

論文捏造はなぜ起きたのか? (光文社新書)

杉 晴夫

光文社 / 2014-09

累計読者数4
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約5時間4分
star総合評価 39/100
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この本について

研究の世界って、外から見ると「自由に探求している人たち」というイメージがありますが、実際には評価や資金の仕組みで身動きが取れなくなっていく話、よく聞きます。自分の仕事でも、上からの方針変更で急に求められる成果が変わったり、「本当にこれでいいのか」と思いながら数字だけ追わされる瞬間があって、なんとなく胸のざわつきが残るんですよね。 この本は、論文捏造という派手な事件を扱いながら、原因としてあまり語られない“制度のほうの歪み”を淡々と説明していきます。抜粋にもあるように、国立大学の独法化や競争的資金の導入がどう研究現場の自由を奪い、短期成果を強制し、結果的に人を追い詰めていくのか。読んでいると「個人の倫理」だけでは片付けられない構造が見えてきて、モヤモヤの正体に触れられた感じがしました。個人的には、競争が公募前に実質終わっているという話がいちばん刺さりました。見せかけのルールの中で走らされるしんどさは、研究職でなくても覚えがあります。 研究の話ではあるけれど、「成果主義の空気に押しつぶされそうになったことがある人」には静かに効く本だと思います。制度や仕組みの変化が、現場の人の行動や選択をどう変えてしまうのか。自分の仕事の環境について考えるきっかけにもなる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

世界を騒がせた、理化学研究所のSTAP細胞事件。この背後には、日本の歪んだ科学行政があった。外圧によってもたらされた、分子生物学・再生医療分野の盛況と、潤沢すぎる研究資金。大学の独立行政法人化により伝統と研究の自由を蹂躙され、政府・産業界の使用人と化した大学研究者たち。学術雑誌の正体と商業主義など、研究者を論文捏造に走らせる原因の数々を、筆者ならではの視点から、科学史を交えつつ鋭く指摘する。研究者の自由を取り戻し、論文捏造を根絶するための提言も行なう。
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