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「世間体」の構造 社会心理史への試み (講談社学術文庫)

「世間体」の構造 社会心理史への試み (講談社学術文庫)

井上忠司

日本放送出版協会 / 1977-04

累計読者数3
平均ハイライト数 29件/人
star総合評価 62/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 23%

この本について

ふとした行動のあとに「なんでこんなに気をつかってるんだろう」と我に返ること、けっこうありますよね。誰かに何か言われたわけでもないのに、どこか“見られている気がする”感じ。頭では気にしなくていいと思っているのに、身体が勝手に動くあのやっかいさ。僕自身、この違和感をうまく言葉にできずにいました。 この本は、その“正体の見えない圧”を、歴史や社会構造の流れから淡々と説明してくれます。たとえば、雨戸を開ける時間や、ムラの結束とハチブの変化にまで影響していた「他者のまなざし」。あるいは、「家」「地域」「国家」が同心円状に重なりながら人の行動を縛っていく仕組み。抽象論ではなく、具体的な生活の場面を通して、自分の中のモヤモヤがどう形づくられてきたのかが見えてきます。 読んでいて思ったのは、「自分の弱さ」だと思っていた感情の多くが、実は社会全体に共有された構造の中で生まれていた、ということです。気にしすぎなんじゃなくて、そう感じるように育ってきた背景がある。その視点を持てるだけで、行動の選択肢が少し広がる気がします。 「自分はなぜ“見られている気がする”のかを一度整理したい人」に、とても静かに刺さる本だと思います。

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