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国境(上) (文春文庫)

国境(上) (文春文庫)

黒川博行

文藝春秋 / 2006-06

累計読者数4
平均ハイライト数 7.5件/人
推定読了時間 約4時間22分
star総合評価 49/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 43%

この本について

日常で「世界のことを知っているつもりなのに、実感がともなわない」と感じる瞬間がありませんか。ニュースを見てもどこか遠くて、自分の生活と地続きにならないまま流れていく。僕もずっと同じでした。でも、黒川博行『国境(上)』を読んだとき、その距離感が一気に崩れたんです。 この本は北朝鮮をめぐる犯罪組織や闇貿易を題材にしつつ、現地の寒さや飢餓、階層制度や監視の仕組みまで、そこに「生きている人」の体温を感じる描写が続きます。たとえば、国境の橋を凍える風の中で渡る場面や、飢えた人々が穂のついていない麦を盗む描写は、地理や政治の話ではなく、“そこで生きている誰かの選択”として迫ってきます。また、偽造ドルや密輸、国家の収容所制度など、普段は断片でしか触れない情報が、具体的な人の動きと結びつくことで、思考の輪郭がくっきりしてくる感覚がありました。 全部を理解しなくてもいいけれど、世界の複雑さに少しでも手触りを持ちたい人には強く刺さるはずです。僕自身、「遠い国の話」を読んでいるつもりが、気づけば自分の中の固定観念がほぐれていくような気がしました。遠くの現実が急に立ち上がってくる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

日本を取り巻く国境問題,世界の事情から考察
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