
バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)
前野 ウルド 浩太郎
光文社 / 2017-05
この本について
仕事でも生活でも、うまくいかない時って「自分の選んだ道これでよかったんだっけ?」みたいな不安がじわっと湧いてきますよね。頑張っているはずなのに報われている実感が薄いとか、周りと比べてしまうとか。僕もそういう時期が長くて、出口が見えない感じがありました。 『バッタを倒しにアフリカへ』を読んで感じたのは、悩みの種類が違っても、人が前に進むエネルギーの正体は案外シンプルなんだということでした。例えば、夢を声に出すと流れが変わるという話は、自分の小さな願望を押し込めがちな人間にはけっこう刺さります。著者は笑ってしまうほど突拍子もない夢を語って、そこから人の縁がつながっていく。たぶん僕らも同じで、心のどこかにある「本当はやりたいこと」を少し外に出すだけで状況が変わることがあるんだと思います。 もうひとつ印象的だったのは、ラマダンの体験を通して“幸せのハードル”が下がる瞬間でした。水を飲めるだけで心から嬉しくなる、そんな感覚を知ると、日常への見え方が少しやわらぎます。悩んでいる時って、足りないものばかり探してしまうけれど、この本は「いま手の中にあるもの」を感じ直すきっかけになります。 そして、憧れた人を部分的にでも超えるという姿勢。完璧じゃなくても、誰かの背中を追いながら少しずつ自分の領域を作っていく姿には、背中を押されました。大きな成功じゃなくても、自分の専門や好きなものを一段深く掘るだけで、確かに誇れるものが生まれるんだと実感させられます。 人生の迷いが積み重なって「自分にはこれしかないのか」と感じている人にこそ、ゆっくり効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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