
古事記(完全版): 現代語訳+古事記物語+英文と絵画で読む
太安万侶, 鈴木三重吉, 武田祐吉, 稗田阿礼, and 楽しく読む名作出版会
イースト・プレス / 2009-11
累計読者数3
平均ハイライト数 7.7件/人
推定読了時間 約5時間37分
star総合評価 55/100
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この本について
最近、仕事でも人間関係でも「自分の役割って、本当はどこなんだろう」とぼんやり迷うことが増えてきました。頑張っているつもりでも、どこか地に足がつかない感じ。そんな時に『古事記』を読み返すと、神々ですら任された場所に馴染めず、泣きわめき、ぶつかり合い、ときには別れを選んでいる姿が描かれていて、妙にほっとするんです。 たとえばスサノヲが与えられた領域を放り出して泣き続けるところや、イザナギとイザナミが黄泉比良坂で互いに言葉を交わしながら別れていく場面。どちらも「理屈では割り切れない感情」がそのまま物語になっていて、自分の混乱や行き場のなさをそのまま認めてもいいんだと思えてきます。また、天照・月読・スサノヲにそれぞれ治める世界が分けられるくだりは、役割が与えられるというより、役割に向き合うことで自分が決まっていくような感覚があり、今の仕事への距離感を少しだけ変えてくれました。 完全版は現代語訳と物語調の文が並んでいるので、神話特有の堅さに気後れしていた自分でも自然に入っていけました。決して現実の悩みを一気に解決してくれるわけではないのですが、混沌のなかでゆっくり形が生まれていくような視点がもらえる本です。 「自分の居場所や役割にずっとモヤモヤしている人」にほど静かに効く一冊だと思います。
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出版社による紹介
日本にまだ固有の文字がなかった八世紀初頭に成立した『古事記』は、漢字の音と訓を利用して、神話や古くからの言い伝えを書き表した日本最古の書物である。国の成り立ちを説いた歴史の書にとどまらず、古代の人々の想像力にみちた豊かな文学性を感じさせる。とりわけここに収めた「上の巻」には、イザナキ・イザナミの国生み、天の岩屋戸、スサノオの八俣の大蛇退治など、日本神話としてなじみ深い話の数々が、飾り気なく力強く描かれている。ここには、日本人の心と行動すべての原初の姿を見つけることができる。
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