
老後貧乏にならないためのお金の法則 (日本経済新聞出版)
田村正之
日本経済新聞出版社 / 2015-03
この本について
老後のお金って、考えようとするとどうしてもモヤッとしますよね。投資は減るのが怖いし、年金や医療費の制度は細かすぎてよく分からないし、家を買うべきかも判断しづらい。自分も長生きリスクとかインフレの話を聞くたびに、「今の準備で本当に足りるのかな…」と落ち着かなくなることがあります。 この本は、そのモヤモヤを数字と制度の“現実”で整理してくれるところが強いです。例えば、投資に関しては「自分が我慢できる下落幅で資産配分を組む」という当たり前だけど忘れがちな視点をくれます。積立投資がどんな値動きで効くのか、NISAでリスクを取りすぎるとどう不利になるのかまで踏み込んでいて、無理なく続ける基準がつかめる感じがあります。 制度面もかなり実務的で、高額療養費や世帯合算のように、知っているかどうかで出ていく金額が大きく変わる話が丁寧に説明されています。特に「病院では医療費の制度しか分からない」「介護との合算は自分で気づくしかない」という指摘は、実際に使う場面を想像できてありがたいところです。年金も、繰り下げでどれだけ増えるのか、60歳以降働くとどんな損得があるのかが、良い意味で淡々と書かれています。 住宅や相続の話も避けずに扱っていて、35年ローンを前提にしない考え方や、名義預金が認められないケースなど、ちょっと耳が痛いけれど大事な視点が多いです。「なんとなく」で決めてしまいがちな領域ほど、こういう地に足のついた知識が効くんだろうなと思わされました。 老後のお金に“漠然と不安はあるけど、どこから手をつければいいか分からない”という人に特に刺さる一冊です。自分の生活に照らして、必要な部分だけ現実的に持ち帰れるタイプの本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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