
売れる販売員の全技術
井上健哉
かんき出版 / 2015-07-13
この本について
接客の仕事をしていると、「お客さんが入ってきても、すぐ帰られてしまう」「話しかけるタイミングがいつも分からない」といった小さなつまずきが積み重なります。自分の感じ方と相手の感じ方がズレているだけだと分かっていても、現場に立つとどうしても余裕がなくなるんですよね。 この本は、そのズレを少しずつ埋めていくための“具体的な視点の持ち方”が多い印象でした。たとえば、店に入った瞬間の3秒・30秒・3分でお客さんは何を感じているのか。入口付近を明るくするだけで「歓迎されている」と思ってもらえ、長く滞在してもらえること。あるいは、接客は論理より先に「感情」で始まるから、値段から説明しない方がうまくいくこと。どれも耳にしたことはあるのに、自分の現場にどう当てはめるかまでは整理しきれていなかった部分でした。 読みながら、「販売員は待つ人」という一文がずっと残りました。こちらから攻められないからこそ、店の空気づくりや話し始めの温度が結果を大きく左右する。褒める・限定感・お得感といった技術も、相手を動かすためではなく、“安心して自分で選べる場”をつくるためにあるんだと腑に落ちました。自分の得意分野を一つ育てるという提案も、明日から無理なく始められる範囲です。 接客や販売の「なんとなくの不安」が積み重なっている人、日々の現場で自分の立ち位置が揺れている人にはとても刺さると思います。自分の動きを少しだけ変えるだけで、お客さんの反応が変わる感覚を取り戻したいときに、そっと効く一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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