
アクティブ・リッスン! 「聞く力」を武器にする
澤村 直樹
すばる舎 / 2015-09-22
この本について
人の話を「ちゃんと聞いているつもりなのに、なぜかうまくいかない」。仕事でも家庭でも、そんなモヤモヤにぶつかることが増えてきた気がします。相手が話してくれているのに、こちらが焦って質問しすぎたり、アドバイスを急ぎすぎたりして、逆に距離が生まれてしまう瞬間ってありますよね。自分の態度が相手の孤独を深めてしまっていたら…と考えると、ちょっと胸が痛くなります。 この本がよかったのは、「聞く」ことを技術ではなく“相手のペースに寄り添う態度”として描いているところでした。たとえば、話があちこちに飛ぶのは、むしろ心を開いている証拠だと示してくれるところ。最初の数分で相手の状態を丁寧に受け止めておけば、脈絡のない展開も怖くなくなるし、必要なタイミングで「こういうこと?」とそっと確認するだけで、相手が落ち着きを取り戻していく。そんな具体的な場面が多く描かれていて、自分の会話にもすぐ持ち込めました。 もう一つ印象に残ったのは、アドバイスは相手の心が整ってからでないと届かないという姿勢です。「大丈夫?」と声をかけるだけで救われる人もいるし、沈黙をそのまま受け止めることが必要なときもある。こちらが“聞き役を選んでいる”という状態をつくれたとき、ようやく相手が安心してくれる。その感覚は、読んだあと実際の会話でも確かに実感できました。 強い言い方をすると、この本は「相手のために聞く」のではなく「相手が話したくなる場をつくる」ための本です。誰かの気持ちの変化に敏感でいたい人、人間関係で“押すべきか、ただ隣にいるべきか”の判断に迷うことが多い人に、静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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