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ガリバー旅行記 (角川文庫)

ガリバー旅行記 (角川文庫)

ジョナサン・スウィフト、山田 蘭

朝日新聞出版 / 2022-10-07

累計読者数3
平均ハイライト数 9.3件/人
star総合評価 37/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 25%

この本について

最近、自分の働き方や立ち位置がよく分からなくなることがあります。誠実にやっているつもりでも評価されない瞬間があったり、「この組織のルール、ほんとに正しいのか…?」と感じたり。とはいえ、ただ不満を言うだけでは前に進まないのも分かっている。そのあいだで足が止まる、あの微妙なモヤモヤです。 ガリバー旅行記を読み返すと、この停滞の正体が少しだけ輪郭を持って見えてきます。たとえば、忠誠や貢献が一瞬で無にされる危うさを、スウィフトはユーモアの皮をかぶせながら容赦なく突きつけてきます。また、国ごとに「正しい」とされる価値観が全然違う様子を追っていくと、自分が当然だと思っていた基準が、実はかなり偏っているのかもしれないと気づかされます。さらには、能力よりも品行を重視するリリパットの考え方や、法律を守った人にきちんと報いる仕組みなど、現実では滅多に見ない「もしこうだったら」のモデルが、意外と冷静に心に刺さります。 この本が効くのは、社会や組織に対する不信を抱えつつも、ただの愚痴で終わらせたくない人です。リリパットの奇妙な制度や、ガリバーが異国で味わうズレを追っていくうちに、いま自分が立っている場所を、ほんの数センチ横から見直せるようになります。劇的に人生が変わるわけではないけれど、評価や常識に振り回されて疲れたとき、呼吸を整えるきっかけになる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

1726年にロンドンで刊行された『ガリバー旅行記』は、アイルランド出身の聖職者でジャーナリストのジョナサン・スウィフトが書いた4部構成の諷刺小説です。現在にいたる300年のあいだ、世界中の子どもと大人に読み継がれてきました。次々と起きる出来事、たっぷりの諷刺、理屈抜きの面白さ!本書は定評と実力をそなえた米文学者の柴田元幸が、「お茶の間に届くこと」を意識して、朝日新聞に好評連載した翻訳の書籍化です。夏目漱石は『ガリバー旅行記』の諷刺の特質を論じて「古今の傑作」と高く評価し(『文学評論』「スウィフトと厭世文学」)、20日世紀の傑作諷刺小説『動物農場』や『一九八四年』を描いたジョージ・オーウェルも「飽きることなどまずあり得ない本」と賞賛しました(「政治対文学――『ガリヴァー旅行記』論考」)。物語は嵐にあって船が難破、必死に泳いで辿り着いた島が小人国のリリパット。そして次には巨人国のブロブディングナグ、空飛ぶ島のラプータ、支配される島のバルニバービ、フウイヌムと呼ばれる馬たちが暮らす理想郷へと......4部構成で縦横無尽にすすみゆきます。訳者解説では『ガリバー旅行記』の出たとこ勝負で縦横無尽に進んでいくストーリの面白さの特質が分析されています。作品を創造的に描きこんで連載時より好評を博した挿絵の平松麻による口絵4頁つき。◯目次出版者から読者へ第1部・リリパット国渡航記第2部・ブロブディングナグ国渡航記第3部・ラプータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリブ、日本渡航記第4部・フウイヌム国渡航記ガリバー船長から縁者シンプソンへの手紙告解説
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