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京都ぎらい (朝日新書)

京都ぎらい (朝日新書)

井上章一

株式会社朝日新聞出版 / 2015-09-11

累計読者数3
平均ハイライト数 5.3件/人
推定読了時間 約2時間12分
star総合評価 48/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 55%

この本について

観光で京都に行くたび、どこかで「本当の京都はそんな単純じゃない」と言われているような気がして、モヤッとしたことがある人は多いと思います。歴史や文化に詳しいわけでもないのに、なぜか距離を取られている気がする…あの独特のよそよそしさの正体がわからないまま、大人になってしまった、みたいな感覚です。僕自身、京都に限らず“土地の空気”をどう扱えばいいのか悩むことが多いので、この本の視点はかなり助けられました。 井上章一さんが書く『京都ぎらい』は、京都批判の本というより、「京都とは何か」という固定観念をいったん壊してくれる一冊です。たとえば、方言の表記ひとつにしても、著者自身が“国家権力に踏みにじられた被害者”のように語るユーモアがあって、京都が特別というより“普通の地域のひとつ”として見えてくる瞬間が多いんです。また、観光客がありがたがる大寺院の多くが、実は江戸幕府の影響で成り立っているという指摘も、ありがちな千年の都イメージをほぐしてくれます。さらに、洛中と洛外の微妙な区分が、重い差別が薄れたあとにも形を変えて残っているという話は、地域コミュニティに潜む“見えにくい線引き”を考えるきっかけになりました。 京都を知りたい人向けというより、「場所と人の関係に振り回されやすい人」に刺さる本だと思います。観光ガイドでは拾えない、土地の“気まずさ”の背景を理解できると、ちょっと肩の力が抜けますし、自分の住んでいる街の見え方も変わります。京都に愛がある人も、苦手意識がある人も、どちらにも静かに効いてくる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

あこがれを集める歴史の都・京都! そんな古都を「きらい」と明言するのは、京都育ちで、ずっと京都に住んでいる著者だ。千年積もった洛中人の毒や、坊さんと舞子さんとのコラボレーションなど、「こんなん書いてええのんか?」という衝撃の新京都論。
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