
ITエンジニアのための機械学習理論入門
中井悦司
技術評論社 / 2015-11-15
この本について
機械学習に触れようとすると、「手を動かして動くものは作れるけど、何が起きているのか説明できないまま進んでしまう」というモヤモヤがつきまといます。特に、データをどう選ぶべきかとか、分類と回帰の違いを人に説明しようとすると、急に言葉に詰まる。自分も長くその状態だったので、このあたりの基礎が腹落ちしない気持ちはよく分かります。 この本が効いたのは、まず「そのデータで本当に目的を達成できるのか」という視点を何度も立ち止まって確認させてくれるところです。利用者写真の例のように、モデル以前にデータの妥当性を考える癖がつく。そして、手書き文字のクラスタリングの説明がとても実践的で、教師付きと教師なしの境目が曖昧だった自分には、頭が整理される瞬間がありました。さらに、決定木やパーセプトロンといった身近なアルゴリズムを、分類や回帰という共通の枠組みで理解できるようになるのもありがたいところです。数学が得意でなくても、正規分布や確率の説明が必要最低限にまとまっていて、無理なく読み進められました。 実務で機械学習に触れているのに、基礎理論を聞かれると自信がなくなる人にとっては、かなり刺さる一冊だと思います。表面的な実装の知識を、きちんと土台から組み直したい時にちょうどいい位置にあります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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