
ドストエフスキー (講談社文芸文庫)
山城むつみ
講談社 / 2011-06-09
累計読者数4
平均ハイライト数 50.5件/人
推定読了時間 約6時間46分
star総合評価 72/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、「自分の言葉が自分のものに思えない」とか、「他人の一言で気持ちがひっくり返る」という感覚に戸惑うことがよくあります。頭では整理できているつもりでも、心の底に沈んだままの何かが動かない。その違和感の正体を言語化できずにいると、ただ疲れていくばかりなんですよね。 山城むつみ『ドストエフスキー』は、そういう“奥の方で引っかかっていたもの”を静かに掘り起こしてくれる本でした。たとえば、同じ言葉でも「自分の口から発せられるか、他者の口から出てくるか」で価値が変わるという指摘。これを読んだとき、自分の悩みが妙に輪郭を持ち始めました。また、ラスコーリニコフやソーニャの行動を「善悪」ではなく、他者との非対称な関係の中で読み解く視点は、人の言動の背景を単純化せずに受け取るためのヒントにもなります。さらに、ドストエフスキーが政治や信仰を“人生問題として書く”という姿勢に触れると、言葉がどれだけ本気で人を揺すぶりうるかを実感させられます。 ドストエフスキーの小説そのものより、「何に対して書いていたのか」を知りたい人に刺さる一冊だと思います。自分の中の声と他者の声が絡まってほぐれないとき、少しだけ景色が変わるかもしれません。
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出版社による紹介
「死せる生」にあって「生ける生」を求める――。作家の分身である登場人物たちが作品の中で繰り返し展開するテーマ、それは苦痛の中に生きる人間の現実である。処女作『貧しい人たち』から絶筆となった『カラマーゾフの兄弟』まで、全小説の内容紹介とともに百九十三人の主要登場人物を論じ、ドストエフスキー文学の魅力に迫る、読む「人物事典」。(講談社学術文庫)
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