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未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)

未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA)

早瀬 耕

早川書房 / 2017-09

累計読者数13
平均ハイライト数 17.3件/人
star総合評価 60/100
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この本について

仕事でも人生でも、気づけば自分の歩幅とは違うスピードに巻き込まれて、「あれ、自分はどこに向かってたんだっけ」と立ち止まりたくなる瞬間があります。頑張ってきたはずなのに、評価や結果の方ばかり気になってしまう。戻りたい場所も、進みたい場所もよく分からない。そんな揺れの中にいるとき、この小説の言葉が思っていた以上に静かに効いてきました。 主人公が、急行列車みたいなキャリアの流れに流され続けて、ふと「必要以上に距離を稼ぐ旅は、もういいかもしれない」と気づく場面があります。これが妙にリアルで、自分もどこかで同じことを考えていたとハッとする。さらに、正しさと間違いの境界があいまいな状況で、人が「信じたい方を選んでしまう」描写が続くことで、自分の判断の癖まで見えてきます。そして一番刺さったのは、「旅を続ける力とは、疲れ果てても戻る場所に戻ること」というセリフで、前に進むことだけが正解じゃないと思わせてくれるところでした。 物語はサスペンスの顔をしていながら、実際には「自分の物語を、自分の速さで選び直す話」に近いです。人生の軌道修正をしたいけど、劇的に変える勇気まではない人ほど、じわじわと心に入ってくると思います。こんな人に刺さります。気づけば急行に乗ってしまったけれど、本当は各駅でいいと思っている人。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

IT企業Jプロトコルの中井優一は、東南アジアを中心に交通系ICカードの販売に携わっていた。同僚の伴浩輔とともにバンコクでの商談を成功させた優一は、帰国の途上、澳門の娼婦から予言めいた言葉を告げられる―「あなたは、王として旅を続けなくてはならない」。やがて香港の子会社の代表取締役として出向を命じられた優一だったが、そこには底知れぬ陥穽が待ち受けていた。異色の犯罪小説にして、痛切なる恋愛小説。

目次

有機素子ブレードの中 月の合わせ鏡 プラネタリウムの外側 忘却のワクチン 夢で会う人々の領分
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