
貧困とセックス (イースト新書)
中村淳彦 and 鈴木大介
イースト・プレス / 2016-08-15
累計読者数4
平均ハイライト数 4件/人
推定読了時間 約1時間28分
star総合評価 42/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 36%
この本について
日々、ニュースで「貧困対策」とか「若者支援」という言葉を見るたびに、どこか現実とのズレを感じることがあります。善意っぽい言葉が並ぶのに、実際に追い詰められている人の姿は見えないまま。じゃあ本当のところはどうなっているのか、とモヤモヤしたまま手が止まってしまうことが多いんですよね。 『貧困とセックス』は、そのモヤモヤに輪郭をつけてくれます。たとえば、風俗で働く子たちが「貧困の被害者」だけで語れない複雑さを抱えていたり、Fラン大学に進んだことでむしろ人生が閉じてしまうケースがあったり、規制が“正義”として語られる一方で、実際にはセーフティーネットが奪われていたり。表からは見えない現実を、そのままの温度で拾っていきます。読んでいて苦しくなる瞬間もあるけれど、だからこそ表面的な理解では終われなくなる本です。 個人的には、「努力では埋まらない差」の描かれ方に、立ちすくむような感覚がありました。きれいごともポエムもここでは通用しない。その一方で、当事者が自分の人生をどう組み立てようとしたのかが淡々と記されていて、誰かの生き方を遠くから勝手に裁くことの無意味さにも気づかされます。 社会の“正しさ”と、そこで生きる個人の“現実”の距離に違和感を覚えてきた人に刺さると思います。自分のものさしがいったん揺さぶられるような読書でした。
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出版社による紹介
『ルポ中年童貞』『最貧困女子』両著者が徹底討論! 男女2400人への取材でわかった「最底辺」のリアル AV女優や風俗嬢など性産業に携わる人々を取材し、介護事業の経営者として辛酸を嘗めた経験も持つ中村淳彦と、セックスワークのなかでも最底辺の売春ワークに陥っている女性を取材し、自身も脳梗塞に倒れて貧困当事者の苦しさを痛感した鈴木大介。いま最も「地獄」を見てきた二人が目にした、貧困に苦しむ人々の絶望的な現状とは。性産業の問題から、教育・福祉・介護の悲惨な状況、そして日本社会の構造的問題にいたるまで、縦横無尽に語り尽くす。
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