
「A」 マスコミが報道しなかったオウムの素顔 (角川文庫)
森 達也
KADOKAWA / 200201
累計読者数4
平均ハイライト数 5.3件/人
推定読了時間 約3時間16分
star総合評価 51/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 54%
この本について
日々ニュースやSNSを眺めながら、「自分はちゃんと考えられているんだろうか」とモヤモヤする瞬間があると思います。誰かの意見に寄りかかったまま流されている気もするし、かといって何が正しいのかはっきりしない。事件の報道や社会問題に触れるほど、足元がふわつくような感覚が残るあの感じです。 森達也さんの『A』は、その揺れを無理に止めようとせず、むしろ正面から見つめ直すきっかけをくれます。オウムという極端な事例を扱いながら、「真実はひとつ」という思い込みがどれだけ強く自分の中に染みついているかを静かに突いてきますし、信者の思考停止と社会の思考停止が鏡のように似てしまうという指摘も、読む側の足元をそっと揺らしてきます。報道の常套句や編集の手つきが、知らないうちに自分の視野を狭めているかもしれないという気づきも、後からじわじわ響いてくるはずです。 僕自身、この本を読んで「わからないまま考え続ける」という態度が、どれだけ難しくて、それでも必要なのかを教えられました。誰かを断罪する前に、その人が“そこに留まってしまう理由”を想像できるか。組織や共同体の外側にいる自分もまた、似た構造の中にいるのではないかと疑えるか。そういう視点の変化を、この本はあまり大げさに言わずに促してくれます。 情報に疲れたときに立ち止まりたい人、自分の思考のクセを一度点検してみたい人には特に刺さると思います。
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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出版社による紹介
——オウムの中から見ると、外の世界はどう映るのだろう?1995年。熱狂的なオウム報道に感じる欠落感の由来を求めて、森達也はオウム真理教のドキュメンタリーを撮り始める。オウムと世間という2つの乖離した社会の狭間であがく広報担当の荒木浩。彼をピンホールとして照射した世界は、かつて見たことのない、生々しい敵意と偏見を剥き出しにしていく——!メディアが流す現実感のない2次情報、正義感の麻痺、蔓延する世論(ルサンチマン)を鋭く批判した問題作!ベルリン映画祭を始め、各国映画祭で絶賛された「A」の全てを描く。
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