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天上の葦【上下 合本版】 (角川書店単行本)

天上の葦【上下 合本版】 (角川書店単行本)

太田 愛

KADOKAWA

累計読者数3
平均ハイライト数 2.3件/人
推定読了時間 約13時間2分
star総合評価 43/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 75%

この本について

最近、ニュースを見てもSNSを見ても、どこまで信じていいのか分からなくなる瞬間が増えました。空気が重いというか、「これ言って大丈夫かな」と一瞬ためらうあの感じです。大ごとではなくても、日常の中でじわっと広がる不安に、うまく言葉がつけられないまま過ごしてしまうことがあります。 『天上の葦』の抜粋を読んでいると、そこに刺さっている人は、おそらくこの「じわっとした違和感」を無視したくない人なんだろうと思います。報道が黙り始めたときの危険さや、恐怖が連帯を断ち切ること、そして大きな火事はいつも小さな火から始まるという指摘は、物語の一部でありながら、こちらの日常にもそのまま届いてきます。一見遠い世界の話でも、登場人物たちが気づく小さな変化が、自分の生活にも重なるからだと思います。 この作品が効いてくるのは、まず「自分の感覚はそんなに外れていない」と安心させてくれるところです。もうひとつは、物語としての面白さの中で、社会の動きがどう積み重なっていくのかを具体的に見せてくれるところ。さらに、登場人物たちが迷いながらも小さな行動を重ねる姿が、自分の判断や選択を考えるきっかけになるところです。大げさな教訓ではなく、日常の目線から考え直せる余白があるのがありがたいです。 空気に流されずにいたいけれど、どう踏ん張ればいいのか悩む人には特に刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

(上巻)白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。死の間際、正光はあの空に何を見ていたのか。それを突き止めれば一千万円の報酬を支払う。興信所を営む鑓水と修司のもとに不可解な依頼が舞い込む。そして老人が死んだ同じ日、ひとりの公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられる停職中の刑事・相馬。廃屋に残された夥しい血痕、老人のポケットから見つかった大手テレビ局社長の名刺、遠い過去から届いた一枚の葉書、そして闇の中の孔雀……。二つの事件がひとつに結ばれた先には、社会を一変させる犯罪が仕組まれていた!? 鑓水、修司、相馬の三人が最大の謎に挑む。 (下巻)失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の三人が辿り着いたのは瀬戸内海の離島だった。山頂に高射砲台跡の残る因習の島。そこでは、渋谷で老人が絶命した瞬間から、誰もが思いもよらないかたちで大きな歯車が回り始めていた。誰が敵で誰が味方なのか。あの日、この島で何が起こったのか。穏やかな島の営みの裏に隠された巧妙なトリックを暴いた時、あまりに痛ましい真実の扉が開かれる。 ―君は君で、僕は僕で、最善を尽くさなければならない。 すべての思いを引き受け、鑓水たちは力を尽くして巨大な敵に立ち向かう。「犯罪者」「幻夏」(日本推理作家協会賞候補作)に続く待望の1800枚巨編! ※本電子書籍は「天上の葦 上」「天上の葦 下」を1冊にまとめた合本版です。
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