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犯罪者 上 (角川文庫)

犯罪者 上 (角川文庫)

太田 愛

KADOKAWA / 2017-01-25

累計読者数4
平均ハイライト数 7.5件/人
推定読了時間 約6時間34分
star総合評価 35/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 14%

この本について

仕事でも人間関係でも、「急いで何かしなくちゃ」と思い詰めて、あとから冷静になると自分でも驚くような選択をしていた…そんな経験、けっこうあるんじゃないでしょうか。正しさに駆られた行動ほど、実は状況を悪化させることがある。でも、迷っている最中はそれ以外の方法が見えない。そんなときの焦りや孤独って、言語化がむずかしいですよね。 太田愛さんの『犯罪者 上』は、その“性急さに追い詰められる感じ”を丁寧に描き切っています。抜粋にもあるように、主人公が自分の良心に追われて空回りしていく姿は、犯罪サスペンスという枠を超えて、日常の判断にも重なるところが多いです。銀杏並木の描写や、立川競輪やアオケイといった生活の匂いがする固有名詞が散りばめられていて、物語の中で登場人物たちが「現実の中でどう動けるか」だけを必死に探しているのが伝わってきます。 読んでいて救いなのは、この物語が“勇気を持て”と背中を押してくるタイプではないところです。むしろ、自分の善意が暴走するときの危うさや、誰かを守りたい気持ちの裏にある限界を静かに見せてくれる。その分、読後に少し落ち着いて物事を考える余白が生まれます。焦りながらも「いまの判断は本当に最善なのか」と一歩引いて見たい人には特に刺さると思います。 迷いながら動くしかない時期に、そっと現実の見方を変えてくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は搬送先の病院で奇妙な男から「逃げろ。あと10日生き延びれば助かる」と警告される。その直後、謎の暗殺者に襲撃される修司。なぜ自分は10日以内に殺されなければならないのか。はみだし刑事・相馬によって命を救われた修司は、相馬の友人で博覧強記の男・鑓水と3人で、暗殺者に追われながら事件の真相を追う。
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